双子妊娠だとやっぱり気になるのはリスクですよね。
1人の妊娠だけでも凄いことなのに、お腹の中に赤ちゃんが2人もいるんです!リスクもあって当然。でも具体的にはどんなリスク?どうに防げないのか。安心して妊娠生活、出産ができるよう調べてみました。
双子妊娠には安定期がない。
なんと恐ろしいことを。と思うかもしれませんが、実際に1人の女性が2人の赤ちゃんをお腹の中で育てていくという事なので、常にリスクを背負っています。
一般的には5~7ヶ月頃が安定期と言われ、人によっては軽く運動したり、ちょっと自由度が増す時期かと思います。
でも、2人の赤ちゃんがお腹にいると、その分栄養を赤ちゃんに与えなければいけないのでママの負担が増えます。
そして単純に2人分の重みがかかるので、疲労も出ます。
様々な部分で、1人よりも急激に変化をしていくのでただついていくだけでもかなり大変です。
1人でもホルモンバランスが崩れたり辛いのに…。私には想像できない!
たぶん、私は双子妊娠の中では平和な方だったと思う。
けど、辛いことはたくさんあったね。
具体的な症状やリスク
妊娠中のリスクは双子じゃなくても色々とあります。そこに加えて双子のリスクが出てくるので、双子妊娠だと安定期と呼ばれる期間がない。という事になります。
実際に、どんな症状やリスクがあるのか。すべてではありませんが、期間を分けてご紹介します。
妊娠初期(4~15週)
つわり
代表的なのは、つわり。これは「つわり」の紹介記事でもお伝えしているのですが、相当悩まされました。脱水対策の点滴にも通いました。ただ、人それぞれなのであまり辛くない方もいると思います。
ちょっと辛い、とか家族や友達が辛そうにしてて…という事であれば、しーやんの体験談をぜひご参考にしてもらえたら嬉しいです!
切迫流産
出血やお腹が張っている感じなど、流産と同じ症状が出ているものの、妊娠は続いている状態「切迫流産」と言います。
切迫流産って、まだお腹の中で赤ちゃんは頑張ってるんだね。
流産という言葉が入っているだけで少し焦ってしまう様な名前ですが、実際には赤ちゃんは頑張って成長を続けています。ただ、出血したりお腹が張っているのは良い状態ではないので、医師に相談してできるだけ安静にすることが必要です。
双子だと1人より速いペースでお腹が大きくなることや、その他の要因から1人より切迫流産になる確率は高いそうです。なので、初期から無理はせず、身体をいつも以上に労わってあげてください。
バニシングツイン
これは双子特有のものです。2人のうち1人の成長が止まり、子宮に吸収されていきます。胎児の染色体異常が理由であることが多いそうなので、もし1人が吸収されてしまっても自分を責める必要はありません。
双子妊娠のうち、10~15%はバニシングツインが起こるそうです。10人に1人くらいだから。私としては、思ったより多いなという印象でした。
妊娠中期(16~27週)
体重増加や体型の変化
お腹の中に2人いるので当たり前の事ですが、1人より速いペースで体重は増えます。目安の体重も1人よりは多く計算されていますが、妊娠前の状態で基準は異なるので、自分の目安は医師に確認してしっかり管理しましょう。
それに伴い体型も変化します。急激に身体は重くなり、前に重心がかかってくることで腰痛などにも悩まされます。私も腰痛には悩み、なるべく姿勢を正すように意識していましたが、やっぱりどんどん体の前側に重みが増えて、コントロールが難しかったです。
私はよく、背中にクッションをあてて、少しだけ傾いた姿勢でいました。まっすぐにすると逆に腰に力が入って腰痛になるし、かと言って座椅子などで傾けるとお腹の重みをもろに受けて気持ち的に疲れてしまって…
なので、少しだけ後ろに傾くのが自分にとってのベストでした。恐らく、人それぞれベストな姿勢があると思うので、色々探してみてください。
運動の制限
1人の妊娠だと、中期は安定期と呼ばれるため軽い運動を進められます。双子の妊娠も体力勝負なので本当は運動をしていきたいところ…ですが、あまりオススメされないと思います。
どうしてもリスクがあるので、気分転換程度に少し歩くとかであれば、状態が良ければ医師の許可がおりることもあるかもしれません。ただ、お腹の重さは2人分だし、それ以外にも双子のリスクはあるので、決して無理はしないでください。
妊娠後期(28~40週)
体型の変化
中期にもありましたが、妊娠8ヶ月になると既に1人の妊娠の臨月にあたるお腹の大きさになります。その分お腹も出るし、重みも増して前に重心がかかります。
週数が進むにつれて1人の臨月を超える重さや大きさになってくるので、何となく想像できるかと思います。かくいうしーやんも、ちょっとバランスを崩すとそのまま重みに耐えきれず転んでしまいそうになったりしました。
スポーツをしていたので、パワー的なところではそんな簡単にやられない。と思っていたのですが、双子はそう簡単にはいきませんでした。
切迫早産
後期に入るとお腹も大きくなってくるので、出血したり子宮頚管長という子宮から出口までの距離が短くなってしまうことがあります。それを「切迫早産」と言います。
実は、しーやんはまだ中期である22週頃から切迫早産の傾向があるといわれ、自宅で安静。しかし、26週頃に入院を宣告されました。
切迫早産による入院は多くの方が経験すると思うので、壮絶な入院生活については、別記事に詳しく書いています。
ほんと、この話は聞いてほしい。
入院したり不安な思いをしているご本人には心の支えになれれば嬉しいし、パートナーには、どれだけ頑張っているのか。心身ともにどれだけ辛い状態なのか。きっと本人からは伝えきれないことがあると思うのでぜひ!!!
分娩時のリスク
分娩方法は大きく分けると「経膣分娩」「帝王切開」があります。リスクが高いのは「経膣分娩」なので、こちらを選択する場合は条件があります。※病院ごとに違います
参考:しーやんの通っていた病院の条件
- 32週を過ぎていること
- (2回目以降の出産の場合)前回の出産が経膣分娩だったこと
- 第一子(先に産まれる方)の頭が下を向いていること
- 赤ちゃんの推定体重が2人とも1,800gを超えていること
これだけの条件があるには理由があります。
経膣分娩のリスク
- 1人目出産後、陣痛が落ち着いてしまうことが多い
- 1人目出産後、へその緒が先に出てきてしまう可能性がある
- 1人目出産後、胎盤が剝がれてきてしまうことがある
- 出血量が多い、または出血が止まらないこともある
もちろん帝王切開にもリスクはあります。
帝王切開でも起こり得るリスク
- 出血量が多い、または出血が止まらない
改めて考えると、本当に出産って命がけなんだよね。
まり も しーやんも凄いよ。
その時は必死で気が付かないけど、立ち会ってくれた夫に後から状況を聞かされると、凄いことをしたんだなぁ。っていう気持ちになるわね。
全期間を通して
胎児発育不全
1人の人間のお腹の中に2人が一緒に成長していきます。だんだんとお腹の中が狭くなり、赤ちゃんの成長がゆっくりになってくることが多いです。
でも、あまりにも遅すぎるとそのまま成長が止まってしまったり、胎盤の力が弱まっていることも考えられるので、入院したり場合によってはお産をしてしまう事もあります。
しーやんは切迫早産だけではなく、この胎児発育不全も入院の1つでした。
双胎間輸血症候群
一絨毛膜性という、1つのお部屋を2人が共有しているパターンの双子の場合、1つのお部屋で生活しているので、お互いに一部の血液が行ったり来たりしています。
そのバランスが崩れ、2人の成長に大きな差が出てくることがあります。これは胎盤に原因があり、安静にしていれば起きないなどというわけではないので、検診でしっかり成長を確認し、必要に応じて処置をしていくことが大切です。
胎児発育均衡不全
双子に限ったことではありませんが、お腹の中で赤ちゃんが成長していく中で、頭は成長しているのに、身体は細いまま。など、身体の均衡が取れていない状態で成長することを言います。
妊娠高血圧症候群
たった1人の心臓で、2人の赤ちゃんに血液を循環させ自分にも血液を循環させなくてはいけません。そのため、高血圧になりやすいのが双子や三つ子などの妊娠です。
食生活など対策はいろいろあるので、自分でどうしたら良いかわからない。うまくいかない。というときには医師や栄養士に相談してみると良いと思います。
安定期はないが、必要以上に心配することはない
長々とお伝えしましたが、おわかりの通り安定期はありません。常にリスクが付きまとっています。でも、それは医者もわかっています。
という事は、その人その人に合わせて、双子の場合はどういうリスクが出やすくて、どういう対策をしたら良いのか、早い段階で構想を練っていると思います。
まずは、細かいことでも担当医に相談してみましょう。私は忘れてしまわないようにメモしていました。
しーやんが検診前に用意したメモ
- 次の検診までの間に起きた気になる症状を控える
- 時期に合わせて気になることを控える(お腹の張りはどのくらい放置して大丈夫?など)
- 定期的に聞いてることでも忘れないように控えておく(運動や安静度合いの確認、入院の覚悟はまだいらない?など)
私の場合は息子のときに切迫早産になっているので、早いうちから子宮頚管長を計ったり、羊水量をチェックしたり、運動はなるべくしないように言われたり。2回目の診察くらいから、具体的なアドバイスを頂きました。
なので、中期に入っても両手放しで安心はできませんが、必要以上に不安になったり気を遣いすぎることはありません。むしろそれがストレスになってしまいます。1人で抱え込まず周りを巻き込みましょう。
しーやんのオススメ共有ポイント
- 双子妊娠に安定期はない
- 管理入院となる可能性は高い
- 過去に妊娠経験があり、気になる点がある場合はそれも伝えておくと良いでしょう
- 早産となる確率は高い
- 妊娠8ヶ月頃には単胎の臨月と同じくらいのお腹になる
気になることがあったら、すぐ誰かに相談し、自分で抱え込まないことが一番の安産への近道です。
最後に
長々とリスクについてまとめてきました。
- 双子には安定期が無い
- 妊娠初期には「つわり」「切迫流産」「バニシングツイン」
- 妊娠中期には「体重増加」「体型の変化」「運動の制限」
- 妊娠後期には「体型の変化」「切迫早産」
- その他「胎児発育不全」「双胎間輸血症候群」「胎児発育不均衡」「妊娠高血圧症候群」
- 医師のアドバイスを聞き、心配し過ぎない
- パートナーや親兄弟など周りを巻き込む
双子妊娠の不安は、ママが感じることが多いです。その不安をパートナーや家族と共有し、みんなで乗り越える環境をぜひ作ってみてください。
その時に、この記事が少しでもお役に立てばうれしいです。
お読みいただきありがとうございました!
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